普段元気な猫ちゃんでも気にして様子を見ていると、食欲の落ちる時期や食べムラがあることがわかります。
食の細い猫ちゃんならなおのこと、チョットした食べムラでも気になる飼い主さんも多いことでしょう。
猫が食欲の落ちる時期について知っておくだけでも、対処法が見つかったり心配が軽減されると思います。
この記事ではそんな猫の食欲が落ちる時期について、食欲周期やライフステージの面からまとめていますので、参考にして頂けたら幸いです。
猫には『食欲周期』というものがあります。
一般に猫には『食欲周期』というものがあり、3~4ヵ月周期で食欲が変化すると言われています。
大半の猫ちゃんがこのようなサイクルを繰り返しているようです。
冬の寒い時期は体温維持のためにエネルギーを蓄え、夏はエサが豊富にとれる季節なのでそこまで食事に貪欲にならないのは野生の自然な本能という事でしょう。
これは実際のところ、人間にも当てはまりますよね。
まずは野生動物の本能に根付いた食欲のサイクルがあることを押さえておいてください。
食欲周期(季節別)の『猫の食欲が落ちる時期』
食欲周期が3~4か月ごとのサイクルという事は、ほぼ季節ごとに食欲が変化する猫ちゃんが多いという事です。
そんな季節ごとの食欲周期の変化と各季節の注意ポイントをまとめてみました。
春:食欲周期の減退期に入ります。
気温が暖かくなる春は猫にとって過ごしやすい半面、気温上昇にともなって食欲が落ちると言われています。
これが『食欲周期』による食欲低下が原因なら心配はいりません。
繁殖期とも重なりさらに食欲が落ちているとも考えられるので、元気であればまず気にする必要はないでしょう。
ただし梅雨の時期に入ると、残ったフードや飲み水に雑菌が繁殖し体調不良から食欲不振となることもあります。
フードや水は常に新鮮なものを、食器に雑菌が繁殖しないよう清潔に保つことを心がけましょう。
夏:食欲の落ちやすい時期、夏バテには注意を。
夏の暑い時期は、一般に猫ちゃんの食欲周期の『一番食欲のない時期』にあたります。
軽度の食欲減退と感じられるくらいなら、特に心配はいりません。
ですが、室内でも暑さによる夏バテや熱中症になることも考えられます。
室温を下げたり風を通す・クールマットを用意するなどして、夏バテ・熱中症にならないよう気を配る時期となります。
飲み水も十分用意して、いつでも好きなだけ飲めるようにしてあげましょう。
水の流れで猫ちゃんの興味を引く給水器が、『よく飲んでくれる』と評判ですよ。
秋:食欲周期の回復期、栄養を蓄えたい時期です。
秋に入ると食欲周期的には食欲回復期に入ります。
元気な猫ちゃんであれば、いっぱい食べたがる時期に入りますね。
体調も一番安定しやすい時期ですが、夏バテをしていた猫ちゃんは残暑で回復しきれていない場合もあります。
昼夜の温度差で体調を崩しやすい時期でもあるので、室温を一定に保ってあげる必要はあるかもしれません。
冬:食欲は旺盛ですが、寒さ対策は必要な時期です。
冬は食欲が絶好調になりがちな時期です。
ですが猫は寒さに弱い動物、寒さで動きが鈍り食欲不振につながることも考えられます。
寒さで直接お腹を下したり、逆に便秘で食欲不振になることもしばしば。
元気でいっぱい食べてもらうために部屋を暖かく保つことと、必要に応じてごはんや飲み水を温めてあげるのも有効です。
季節の変わり目(食欲周期の変換期)にも要注意!
季節の変わり目には昼夜の寒暖差が大きくなります。
室内は常に『暑すぎず寒すぎず』を保ってあげたいですね。
もし猫ちゃんが普段の生活にストレスを感じているようなら、免疫力の低下で季節の変わり目に体調を崩すことがあります。
猫ちゃんが穏やかに過ごせるような気配りは常に必要となりますね。
ライフステージによる『猫の食欲が落ちる時期』
食欲がない時期は季節によるもの以外に、猫の成長過程におけるライフステージによっても食欲の落ちる時期があります。
猫ちゃんの一生の中で食欲の落ちる時期について解説していきます。
子猫期(~1歳未満)
猫は警戒心が強く臆病な動物で、子猫期は特に周りの環境におびえながら生活しています。
そのため環境によって子猫は落ち着いてごはんが食べられず、食の細い猫ちゃんになってしまうこともあります。
子猫の時期は、日常生活にストレスなく過ごせる環境づくりが必要です。
ごはんを与える場所も静かで周りが気にならないよう環境を整えてあげてください。
人の往来が多い場所にごはんを置いても落ち着いて食べられず、食の細い猫ちゃんになってしまう原因となります。
繁殖期・発情期(成猫)
避妊・去勢手術をしていなければ、1~3月・5~6月・10月頃に成猫は発情期を迎えます。
発情期や繁殖期に食欲が減退しご飯をあまり食べなくなることがありますが、ホルモンバランスからくる生理現象なので心配いりません。
いつも以上に甘えてきたり発情期独特の鳴き声になっているときは、発情期と思って良いと思います。
避妊・去勢手術済みの猫ちゃんでも、その名残から発情時期に食欲が落ちることもあるようです。
シニア期(7歳以上~)
猫は高齢になると活動量の低下や消化器官の衰え、噛む力や嗅覚の低下が原因で食欲が落ちる事も少なくありません。
動くのがおっくうになるので、定位置からご飯の設置場所まで距離があるとあまり食べなくなることも。
また深くかがまなければいけないような食べにくい食器の高さも、食べなくなることの原因となるようです。
- 普段落ち着いて過ごす定位置へ食事の場所を近づけてあげる
- 食器の高さを自然に座って食べられる高さに調整する(一般には高く)
食器は脚高で15度くらいの傾斜がついたものがシニア猫ちゃんにも食べやすいと言われています。
このような工夫で高齢猫ちゃんも、以前より食べてもらえるかもしれません。
高齢になると成猫時より運動量が減り必要な栄養も減るので、食事量が減るのは自然なことです。
ですが高齢猫にとって食欲の低下は栄養不足につながり病気を引き起こす原因となる可能性があるため、『全く食べない』という事の無いよう気を配ってあげましょう。
体調不良の疑いは、すぐ病院や専門機関に相談する
食欲の落ちる理由は、時期的なもの以外に『病気の疑い』があるかもしれません。
下の表は、猫ちゃんが食事をしないときの『様子を見ていて良い目安時間』を年齢別に表したものです。
年齢 | ごはんを食べない時間 |
1~2か月 | 8時間 |
2~3か月 | 12時間 |
3~12か月 | 16時間 |
1歳以上 | 24時間(1日) |
※元気な成猫なら、2日程度食べなくても大丈夫なことも多いようです。
上の表以上に長い間ごはんを食べない場合や食欲減退以外の行動に気になる異常が見られた場合は、まず獣医師さんに相談することをおススメします。
『病院に連れていくほどではないのかも…?』、症状が軽微であれば獣医師さんに相談するのに気が引ける場合もありますよね。
当サイトで紹介しているキャットフードには定期購入特典として猫ちゃんの食事や健康に関する悩みを電話やネットで相談ができるサービスのあるフードもあるので、必要に応じて活用するのも良いですね。
猫ちゃんの食欲落ちる時期の対策まとめ:食欲周期やライフステージを把握したうえで、食事の様子をまめに観察しましょう。
この記事では、季節(食欲周期)別・ライフステージ別の猫の食欲が落ちる時期とその対処法についてお届けしました。
時期ごとの食欲が落ちる要因がわかっていれば、的確な対処もできると思います。
一番のポイントは食事の様子やウンチの状態などを日ごろから観察し、小さな体調の変化を感じ取ってあげることです。
とは言ってもきっと飼い主さんなら、猫ちゃんが幸せそうにご飯を食べている様子はずっと見ていられますからね。
食欲が落ちる時期とは別に『今のキャットフードに飽きた』という理由でごはんを食べなくなる事も多いので、その際は食べてくれそうなキャットフードを検討することも必要かもしれません。
当サイトでもおすすめのキャットフードを紹介しているので、興味のある方は下記の記事も是非チェックしてみて下さい。